【3005号】卓話 2023.11.22

自己紹介と現在の「成田空港と周辺エリアの開発動向」について

寺内亮祐F

 皆さまこんにちは!千葉銀行の寺内亮祐で御座います。宜しくお願い致します。本日の卓話で、先ずは自己紹介をさせて戴きまして、その次に、今年の3月まで、私は成田で働いておりましたので、ご参考までに、現在の「成田空港と周辺エリアの開発動向」について、お話をさせて戴ければと思います。
 それでは初めに【自己紹介】をさせて戴きます。昭和42年12月11日生まれ(55歳)。新潟県出身の父と茨城県出身の母との間に生まれた三人姉兄妹の真ん中です。現在は、松戸市殿平賀の紫陽花と紅葉で有名な本土寺のすぐ近くに住んでおります。そこで、スクスクと…スクスクと…スクスクと…今現在も育っております…  小学校、中学校、高校と野球部に所属しておりましたが、弱小チームでしたので、戦歴と言えるものは御座いません。強いて言えば、PL学園の清原・桑田と…戦ってはおりません。同じ世代というだけです。今でも高校野球は大好きで、千葉県予選や関東大会の結果をチェックしております。専大松戸の持丸監督さんの選手育成術に興味を持っています。大学生の頃には、柏市桜台で補習塾の講師のアルバイトを約3年間続けておりまして、そこで出会ったのが、現在の妻で御座います。私にとっては、思い出の街、「柏」で御座います。
 平成3年4月に千葉銀行に入行し、今年で33年目となります。現在、千葉銀行の最高齢現役支店長として、日々、Z世代の若者と一緒に頑張っております。
 次に、今までの私の人生に大きく影響を与えてくれた言葉が3つ御座います。一つ目は、「思いやり」小学校5年生の4月に新しい担任の先生「野澤恵子先生」が新学期の朝、黒板へご自分の名前と「思いやり」という言葉を大きく書き、初めて会う私たちに、思いやりについて、みんなで一年間考え、思いやりのある人間に育って欲しいと話しました。その時、私の心の中で、何かが動いた瞬間でした。今でも、自分の心の中の「根っこ」となっております。社内でも唱和や標語で「目配り、気配り、思いやり」などとして使わせていただいております。
 二つ目は、「常に、苦労を惜しまず、前向きに!」この言葉は、私の仲人から戴いた言葉です。大変、大変、仕事には厳しい支店長でしたが、常に部下職員に対し、優しさを持ち接していただきました。毎年、お正月には、ご自宅で死ぬほどお酒を飲ませていただきました。ご縁とは不思議なもので、2年半前に私が成田の支店長として着任した時に、成田山新勝寺の貫主様がお亡くなりになりました。御葬儀には沢山の弔問者が参列されました。銀行の頭取も来賓として参列するのですが、当然、お付き係とご案内係を成田支店長が務めます。しかし、何十年かに一度の一大行事で御座いますので、何処にもマニュアルなどは無く、最初から最後までどのように対応すればよいのか何もわからない状態の時に、私の仲人から「寺内、大変だなぁ」と突然電話がありました。そして数日後に成田支店へ顔を出してくれたのです。なんと20年前の前貫主様のご葬儀の時に、成田の支店長を務めていたのが、私の仲人だったのです。当時のことを何から何まで覚えていていただいておりまして、「頭取の車はここに回されるから、お前はここで待っていればよい、ここから入り、頭取は何階へ上がるが、お前は上がれないから、ここからあそこへ回り待機して頭取を待て、出てきたらこっちへ誘導して、一般の弔問客は、こっちからこっちへ流れるが、頭取はあっちに連れて行けばいい」などなど、逐一、丁寧に教えて戴き、着任早々の一大イベントを乗り切ることができました。過去、何人もの成田支店長が、節分の豆まきなど、頭取が参加する行事での不手際で、クビになったという成田支店長あるあるを聞いておりましたので、これもご縁が繋いでくれたものなのかなぁと感じました。
 そして、最後の言葉は、「みんなの為に、なるかどうか」です。RCに入会させていただき、3年目となりますが、四つのテストで初めて唱和をした時に、心に刺さる、腹落ちできる言葉に出会いました。この三つの言葉を、自分の人生の軸足として、今後も生きて行きたいと考えております。今でも「思いやり」や「苦労を惜しむな!」「前向きに取り組もう!」「それはお客様の為になるのか」という言葉を、最長老支店長が、Z世代たちに、情熱を持って伝え続けております。
 それでは、次に成田空港と成田周辺地域の開発動向について、お話をさせて戴きます。こちらは、成田空港の更なる機能強化の事業概要となります。第三滑走路が完成し、飛行機が飛び立つのは、2029年3月の計画です。これから2年間で、残りの用地買収を進め、2025年度から本格的な工事開始の予定です。現在、約5割程度の用地が確保できたのではないか言われております。
 第三滑走路の新設と第二滑走路の延伸により、3本の3500mの滑走路が完成します。それにより、航空機の発着回数が30万回→50万回へ増加します。これで羽田空港と同じ水準となります。旅客数はコロナ前の2倍、貨物取扱量も1.5倍を見込む計画です。今後、成田空港内で3万人、周辺地域で3万人、合わせて6万人の雇用が必要となります。
 しかし、空港周辺の人口は減少傾向にありますので、今後、どのようにして、人材を確保していくかが大きな課題と言えます。既に、人材の争奪戦(時給1500円)が始まっており、私の在任期間にも2名の職員が、JAL・ANAへ転職致しました。今後、住みたい街づくりの整備と、外国人労働者の受け入れもなども必要不可欠になっていくことと思われます。
 こちらは、新しい成田空港構想です。この地図の場所は、第2滑走路と新設の第3滑走路の中間あたりになります。白い破線は、圏央道を示しています。構想は大きく3つあります。一つ目は、現在の3つのターミナルは、ワンターミナルに集約されます。二つ目は、現在、北と南にある貨物地区も新貨物地区に集約される計画です。三つ目は、記載はありませんが、交通インフラ、鉄道や道路も整備される予定です。
 2021年1月、千葉県は、内閣府に対し、農振解除・農転の簡素化を主な目的として国家戦略特区の提案を実施しました。その後、国のワーキンググループを通じて、農林水産省と話し合いを継続した結果、全国初の地域未来投資促進法の弾力的活用という取扱通知を出していただけることになりました。記載の通り、対象地域は、成田市をはじめ、成田空港周辺の9市町適用分野は、物流関連に限定されています。今後、千葉県と各自治体で重点促進区域を決めていきます。そして、指定された重点促進区域内であれば、千葉県の承認のみで、農振解除、農地転用が可能となります。これを受けて、既に地元不動産業者はもとより、県外の大手不動産業者も動き始めました。対象地域では、不動産の売買価格も上昇傾向にあります。
 こちらは、成田空港周辺の開発マップです。既に開発が進行しているもの、計画中で今後動いていくものだけでもこれだけあります。水色は第3滑走路です。それに寄り添う緑の破線部分は、圏央道です。その右側、多古町鷹ノ巣地区に世界的な物流企業であるグッドマンジャパンが進出します。地図の左側 成田市内に目を移しますと、成田市とスターツによるJR成田駅西口ビル開発、不動ヶ岡地区(事業者は戸田建設)、東和田南部地区(事業者は戸田建設)、吉倉地区(医療特区:成田国際医療福祉大学病院)の土地区画整理事業、など住宅地を中心に開発される予定となっています。
 多古町鷹ノ巣地区に70㏊(ヘクタール)21万坪に進出するグッドマンジャパンのイメージ図です。ご承知かもしれませんが、グッドマンジャパンは印西の千葉ニュータウンで、物流施設及びデータセンターを運営しています。規模は50㏊15万坪また、つくばにも同様の施設を造る計画です。このイメージ図は、つくば市が作成したものです。つくばでは46㏊14万坪となります。飯笹・鷹ノ巣地区は21万坪ですので、これよりも1.5倍大きいことになります。
 グッドマンジャパンの進出する場所は、新しい成田空港構想空港敷地内の新貨物地区に隣接する、圏央道をはさんだ東側となります。土地利用規制の弾力的活用によると表示されている部分です。言い換えますと地域未来投資促進法を活用して、グッドマンジャパンが物流施設を建設し、空港敷地の貨物と一体的運用をするということになります。
 左側は、不動ヶ岡(22.3ha)の土地区画整理事業です。国道51号線京成成田駅から近いところで、徒歩5分~10分程度の場所です。ピンクの部分が商業施設、大型ホームセンター、スーパーなどが出来る予定です。黄色の部分は、住宅地です。マンションも含めると約400戸分譲の住宅地が出来る予定です。完成予定は、2030年を見込んでおります。
 右側は、東和田南部(30ha)の土地区画整理事業です。右側のうすい緑の線が東関道スマートインターチェンジを造る計画で水色の部分が、産業用地、オレンジ色は、沿道利用エリアです。幹線道路も作り、国道51号と成田空港を結ぶ計画の予定です。
 こちらは、圏央道となります。千葉県最後の区間18.5キロです。用地買収は99%完了。工事も開始されています。当初は、2025年3月開通予定でしたが、下の中央の写真のトンネル工事に時間を要するなど、開通見込が少し遅れると公表がありました。
 以上のように、千葉県内には、成田(空港周辺エリア)や木更津~千葉、幕張、船橋の湾岸エリア、そして、柏を中心とする常磐エリアに、大型PJが計画されております。国内でも有数のポテンシャルを持つ千葉県内で、その中で、確りとお客様に寄り添い、お客様の思いを実現できるように、お手伝いしてまいりたいと思います。 私から以上となります。ご清聴、誠にありがとうございました。
  

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