【3013号】卓話 2024.02.14

DEI文化を培う

国際ロータリー2790地区ガバナーエレクト 寒郡茂樹 様

 皆さんこんにちは、ガバナーエレクトの寒郡茂樹でございます。今回は卓話の機会を頂き、ありがとうございます。
 まずは、ステファニー・アーチックRI会長のテーマ「ロータリーのマジック」についてお伝えさせて頂きます。ステファニー会長はドミニカ共和国に浄水装置を寄贈した際、現地の方が浄化されたきれいな水が出る様子を見て、「このマジックをもう一度見せて」と言われ、その言葉に非常に感銘を受けたそうです。ただ、水を浄化できただけではなく、子供たちが遠くまで水を汲みに行く必要がなくなり、勉強する時間も増え、衛生環境が良くなったりとこの地域が発展することを確信したとのことでした。これこそロータリーのマジカルパワーであり、ロータリーはいろんな力を持っていることの証ですから誇りに思って頂きたいと思います。
 さて、本題のテーマ「DEI文化を培う」についてですが、DEIについては、ビジネスの世界から派生したもので、アメリカのような他民族国家では、多くの方々を受け入れて多くの方々を理解してあげて、それがなければ会社が成長しないということから、世界的にもDEI文化が注目されています。これはロータリーにおいても同様で2019年1月のRI理事会で「多様性(Diversity)・公平性(Equity)・包括性(Inclusion)」の声明が採択されており、その重要性がご理解いただけると思います。
 まず、多様性については、可視な部分(性別、人種、年齢等)と不可視な部分(宗教、習慣、考え方等)に分けて考えると、可視な部分について、ロータリーの強みは、多様な職種、多様な世代、多様な人材だと考えていますが、多様性を日本のロータリークラブに応用するには不可視な領域に留意し、これまで接触の無かったグループの人たちについて知ろうとする努力をすることです。
 公平性については、すべての人が成功のためのリソース、ネットワーク、支援への必要なアクセスを得られるよう、地域社会でのパートナーシップを含め、ロータリーのあらゆる側面で公平さを促進することに全力を注ぐことが重要です。例えば、昼の例会に出席できない会員がいるので、夜間例会を増やしてみるといったことも、公平さに繋がる取り組みの一つであると考えます。
 包括性については、自分が大切にされているとすべての人が感じ、帰属意識を持てるようなインクルーシブな文化の形成が重要となります。多様性があり、公平な組織が必ずしも会員にとって帰属意識の高い組織であるとは限りません、多様な個人や集団が尊重、支援、評価されるような環境を作ることが包括性の目指す状態です。 たとえ意図的でなくても、人を不快にさせ固定概念や力関係を助長してしまう言動はインクルーシブなクラブの構築の妨げとなるので留意が必要です。
 最後となりますが「生涯の友と呼べる会員に出会えましたか?」DEIの文化を築けば、地域でもインクルーシブな組織だと認識されていくはずです。こういった点についてもご理解いただき、クラブ活動を楽しいものにして欲しいと思います。 

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